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2012/11/15

大崎梢/プリティが多すぎる

プリティが多すぎる

文芸作品の編集者を目指して出版社に入社したものの、3年目の春の人事で見たことも触ったこともないローティーン向けの少女雑誌の編集部に配属された新見青年の成長を描くお仕事小説。

主人公の新見がダメダメ社員ではなく、そこそこ頭がいいし人付き合いも仕事も出来る人物として設定されているのが興味深かった。
だからこそ、自分の中の理想と目の前にある現実とのギャップに当惑し、焦り、迷う姿にリアリティがあったと思う。

また、いくつか事件を経験したあとでも急に考えを切り替えるといった表現はなく、少しずつ変化していく様子を描いていることに好感が持てた。

ただ、モデルの子たちはみんな性格がよすぎなんじゃないの?と思ったり。
モデルなんかには縁のないごく普通の子だってあのくらいの年齢の女の子が何人も集まったら一筋縄じゃいかないと思うんだけどなあ。
ましてや人に注目されることが仕事で、自分の身体一つで少しでも上を目指してしのぎを削っているような少女たちがそうそういい子ばっかりというのはちょっと理想的すぎるような。

ただ、そこまで書き出すとあの枚数では終わらないだろうけどね。
しかもこの物語の主人公はモデルの女の子たちではなく、南吉こと新見くんなわけだから。

新見くんをイメージした人形がピンクの小物のなかを右往左往する写真の表紙が可愛かった(^^)

<収録作品>
PINK / PRIDE / POLICY / PARTY / PINCH / PRESENT

タイトルが「P」で始まる単語ばかりなのは、作中の雑誌「ピピン(Pipin)」のキャッチフレーズである「女の子はPが好き」に掛かってるのね。
この辺りの細かいこだわりが、物語の内容とも合っていて素敵♪

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