横山秀夫/真相
事件の当事者あるいは関係者である男たちの心情を描いた5つの物語。
短編なので設定はそんなに細かくはない。
でもその分、主人公の心理描写が非常に丁寧に描かれていて圧倒される。丁寧過ぎて読み終わると一気に疲れを感じるくらいだった。
最初の表題作を読み終わった時に「重いな~」と思ったけど、その後読み進むにつれて更に重さを増した作品ばかり出てくるので読むのが辛かった。
普段読んでいるミステリーやドラマでは殺人を始めとして事件が簡単に起きてしまうけど、現実として刑事事件に関わるということはその人の人生を丸ごと変えてしまうことなんだな。
これもまた「作品」ではあるけれど、作品としての面白さだけでなく平穏に日々を生きられることの有り難さを教えられた気がする。
<収録作品>
真相 / 18番ホール / 不眠 / 花輪の海 / 他人の家
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 田牧大和 / 泣き菩薩(2015.07.24)
- 山本兼一 / 黄金の太刀 刀剣商ちょうじ屋光三郎(2015.07.23)
- 田牧大和 / 春疾風 続・三悪人(2015.07.22)
- 田牧大和 / とんずら屋弥生請負帖(2015.07.21)
- 里見蘭 / 暗殺者ソラ: 大神兄弟探偵社(2015.07.19)
「読了本」カテゴリの記事
- 田牧大和 / 泣き菩薩(2015.07.24)
- 山本兼一 / 黄金の太刀 刀剣商ちょうじ屋光三郎(2015.07.23)
- 田牧大和 / 春疾風 続・三悪人(2015.07.22)
- 田牧大和 / とんずら屋弥生請負帖(2015.07.21)
- 里見蘭 / 暗殺者ソラ: 大神兄弟探偵社(2015.07.19)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント