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2013/02/24

堀川アサコ/たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖

たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖

昭和初期、死んだ姉の忘れ形見である安子を父親の実家に預けるために青森の旧家・大柳家を訪れた幸代はその家の末娘で盲目の美少女・千歳と出会う。
若くして結婚したもののその直後に夫に死に別れた千歳は実家を離れ「イタコ」として自活していた。
千歳は何故か幸代を気に入り、自分の家で安子も含め3人で暮らさないかと持ちかける。
その申し出を受け青森で暮らし始めた幸代が千歳とともに不思議な事件を解決する話。
連作短編。

もっと単純に、困ってる人をイタコの力で助ける心霊ものかと思っていたら、意外に複雑かつ現実的な話だった。
更にイタコである千歳はかなり現実的に聞き込みしたり推理したりして、逆に都会育ちの現実派のように見える幸代のほうが怪異に巻き込まれるという不思議な展開。

一話目から名前だけが繰り返し出てくる10年前に失踪した幸代にそっくりな少女(蝶子)はどこに行ったのかという問いの回答が三話目の「紅蓮」で完結する構成。
読みにくくはないけど、ちょっと人間関係が複雑過ぎて判りにくかったかな。

あと、二話目の「ウブメ」は設定に納得出来ない部分があった。

<収録作品>
魂来る / ウブメ / インソムニア / 押入れの中 / 紅蓮

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