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2013/12/15

アイザック・アシモフ/黒後家蜘蛛の会 1

黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

連作ミステリー。

月に一度、旧知の男友達6人+男性ゲスト1人によって開催される『黒後家蜘蛛の会』。
そこで語られるゲストの悩みや不思議な事件を、メンバーと給仕のヘンリーが解決するシリーズ。
面白かった。

アシモフ氏の博覧強記ぶりが随所に出てきて、しかもそれが英語特有の表現や専門的な話も多いので正直話の半分くらいは「よく判りません」状態w
しかも、メンバーの名前と特徴がどうも一致しなくて最後まで覚えることが出来なかった。
それでも「面白かった」と思えるのが凄い。

謎解き役は給仕のヘンリー。
こういう役の人はわりと「正体不明」なまま存在することが多いような気がするけど、この作品では1話目「会心の笑い」の主人公としてヘンリーが出てくるところが意外。
そして、その結末も洒落てて思わずニヤリとさせられた。

他の作品もどれもよかったけど最後の「死角」が好きだったな。
ヘンリーだからこそ気づく犯人像…なるほど!のエンディングだった。

各作品の最後についているアシモフ本人のあとがきも楽しい。
翻訳ものを読むのは久しぶりだったけど、池 央耿氏の訳も読みやすかった。

<収録作品>
会心の笑い / 贋物(Phony)のPh / 実を言えば / 行け、小さき書物よ / 日曜の朝早く / 明白な要素 / 指し示す指 / 何国代表? / ブロードウェーの子守歌 / ヤンキー・ドゥードゥル都へ行く / 不思議な省略 / 死角

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