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2014/02/02

東野圭吾/ナミヤ雑貨店の奇蹟

ナミヤ雑貨店の奇蹟

悩みを書いた手紙をシャッターの郵便受けから投げ込むと、翌日の朝裏口の牛乳箱の中に回答が入っている。
そんなやり取りで見知らぬ人々の心に寄り添って来たナミヤ雑貨店の店主。彼の三十三回忌の夜、無人の店に侵入した若者たちが体験した奇跡の物語。

ミステリーかと思って読み始めたら、なんとファンタジーだったのでちょっとビックリ。でも、面白かった。
確かに設定はファンタジーだけど、ベースは「現在」「現実」をはみ出していないところが成功の秘訣かな。
だからこそ語る側にも、読む側にも無理を強いない余裕があった。

1話目を除いてすべて同じ場所に関係する人々と繋がるというのは最初は違和感があったけど、その答えもきちんと準備されていたのがよかった。
一つ一つの物語にきちんとした結末が準備されていて読後感もよかったし全編を通して表立った形で悪人が出てこないのも○。

いろんな親子の関係が出てくるけど、中でも雑貨店の主人・雄治と息子・貴之の関係がよかった。
病に倒れ死期が近い父親を心配する息子の気持ちが痛いほど伝わってきた。
この2人も含めて全体的に男性の活躍(存在感)が目立つ話だったかな。と言っても5話あるうちの2話は女性が質問者だから男性ばかり出ているわけでもないんだけど。
他の作品に比べたらこの作品は女性もいい感じの人が多いしきちんと活躍してたと思うけど、なんとなく後ろに控えた存在になっていたように思うのは気のせいだろうか。

冒頭、若者3人の会話だけで進むけど、ここでもう少しそれぞれの外見的な違いを書いてあったらもっとすんなり物語に入っていけた気がする。
会話文での差だけだとイメージが掴みにくかったので。

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