しあわせなミステリー
4人の作家による「人の死なないミステリー」短篇集。
執筆陣は伊坂幸太郎、中山七里、柚月裕子、吉川英梨の各氏。
本のタイトルや表紙イラストから想像していたのとはちょっと隔たりがある内容のものが多かったけど、好きな作家さんの作品がまとめて読めて楽しかった。
特に伊坂さんの「BEE」は楽しかった!
「腕はいいけれど妻に頭が上がらない」殺し屋・兜が自宅に出来た蜂の巣を退治する話。
兜の恐妻っぷりがすごく切なくて笑えた(笑)
1作目は雑誌掲載だけなのかな。読んでみたい!
中山さんの「二百十日の風」はファンタジー風味。
と言ってもふんわりした作品ではなく、キリキリした緊張感をはらんでいるところが中山さんらしかった。
柚月さんの「心を掬う」は先日読んだ『検事の死命』にも収録されていた作品。
読んだばかりだったので流し読みしちゃったけど、ラストはやっぱりジワッと来た。
最後の吉川英梨さんは初読み。
残念ながら私には合わなかった。
この作品だけなのかもしれないけど、人物設定も物語の内容もどれをとってもしっくり来なくて楽しめず。
個人的には好きな作家さん比率が高かったのでまあまあ満足だけど、この作品の組み合わせで「しあわせなミステリー」ってタイトル付けるのはちょっとどうかな、と。
確かに人は死なないけど、けっこうひどいことになってたりするので注意。
<収録作品>
伊坂幸太郎:BEE / 中山七里:二百十日の風 / 柚月裕子:心を掬う / 吉川英梨:18番テーブルの幽霊
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