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2014/05/25

明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語

([ん]1-4)明日町こんぺいとう商店街: 招きうさぎと七軒の物語 (ポプラ文庫)

東京スカイツリーの近くにある下町の小さな商店街を舞台にしたアンソロジー。
執筆陣は大島真寿美、大山淳子、彩瀬まる、千早茜、松村栄子、吉川トリコ、中島京子の各氏。

冒頭を飾る大島さんの「カフェスルス」がとにかく絶品!
60歳を目前にした女性3人が昔からの約束を思い出し、自分たちのカフェを開くまでの話。

昔は女優だったりゅんちゃん、その劇団の脚本を書いていたむうさん、そしてりゅんちゃんのファンだったピナちゃん。
出会ってから40年以上経った今でも昔のように呼び合う3人が自分たちの店を作って行く工程が生き生きと描かれていて、すごく楽しかった。
こんなお店が近くにあったら毎日通っちゃう、いやいや「働かせてください」って言っちゃうかも、というくらいの素敵さ。
こういうお友達と夢を持ったまま年を重ねて行く。
そしてそれをただの夢でなく実現させるだけの経験と知識や知恵、そして何より資金をきちんと準備してきて今に至る3人のバランスが気持ちよかった。

ただ、あまりにもこの作品がよかったために期待が必要以上に高くなってしまったのか他の作品については「あれ?」という印象だったのは痛し痒しというところ。
他にも彩瀬まるさんの「伊藤屋米店」とか千早茜さんの「チンドン屋」とかは単体で読めばけっこう好きな作品なんだけど。
「カフェスルス」でイメージした商店街のイメージとはちょっとズレていて、そこが修正できないまま読み終わってしまった印象。
大山さんの「あずかりやさん」は雰囲気は好きなんだけど、最後の荷物に入っていたものとそれを受け取った時の相沢さんの態度がうまく消化できなくてモヤモヤした読後感だった。

<収録作品>
大島真寿美:カフェスルス / 大山淳子:あずかりやさん / 彩瀬まる:伊藤米店 / 千早茜:チンドン屋 / 松村栄子:三波呉服店-2005- / 吉川トリコ:キッチン田中 / 中島京子:砂糖屋綿貫

同じ設定で2冊めも出てる模様。
こちらは藤谷治さん、安澄加奈さん、加藤千恵さん、大沼紀子さん、吉川トリコさん、あさのますみさんが参加。

カフェ・スルスのその後が読みたいなあと思うけど、あの物語はあそこで終わってるからいいのかも…。

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