宮部みゆき/泣き童子 三島屋変調百物語参之続
シリーズ3作目。
相変わらず読みやすいし、描写も丁寧かつ繊細で読みながら泣いてしまったところもいくつもあったんだけど、今ひとつどっぷり浸ることが出来なかった。
なんていうか…気持ちはいいけどちょっとツボからずれてる感じ。
何故だろう。
一番好きだったのは「小雪舞う日の怪談語り」の両国橋のシーン。
ああいう何気ないシーンを丁寧に書いてくれるのがすごく染みる。
あと、違う意味で印象的だったのは「まぐる笛」。
宮部さんの文章って読むと文字じゃなくていきなり映像で頭に入ってくるくらい再現性が高いのにここに出てくる「まぐる」という生き物は説明を読んでも全くイメージ出来なかった。
多分、イメージ出来ないように書いたんだと思うけど、それが出来てしまうのが凄いと思った。
その他、前2作の内容を忘れすぎていて話が見えない部分がいくつか。出来れば読み返したいところ。
読メの感想読むと「怖かった」というのが多かったけど、そんなに怖さも感じなかったなあ。
ただ、私は怖いのが苦手なので、怖い話を読むときは自動的に「怖い」と感じる部分を閉じちゃう傾向があるので、今回もそうだったのかも。
<収録作品>
魂取の池 / くりから御殿 / 泣き童子 / 小雪舞う日の怪談語り / まぐる笛 / 節気顔
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