世界堂書店/米澤穂信・編
作家の米澤穂信氏がセレクトした東西の作家の短編小説集。
すべて国籍の違う作家の作品が15編収録されている。
どれも個性的で面白いし訳文も読みやすかったけど、今ひとつリズムに乗れず読み終わるまでに1週間くらいかかった。
外国文学は読み慣れないせいかな。
巻末の米澤さん本人による作品紹介で「ああ、そうだった」と再度確認。
好きだったのは「シャングリラ」、「私はあなたと暮らしているけれど、あなたはそれを知らない」、「トーランド家の長老」あたり。
特に「私はあなたと~」の不条理な設定が印象的だった。
中国の作家・蒲松齢(『聊斎志異』を書いた人らしい)の『連瑣』もよかったな。
日本や東洋に関係する作品が多かったのは、意識してそういうセレクトにしたのかな。
しかし、こうやってアンソロジーでまとまってれば読もうと思うけど、自分で発掘して面白い作家に辿り着くのはホント大変そう。
ここに載ってる作家の作品も多分これ以上は読まないと思う…。
<収録作品>
源氏の君の最後の恋 マルグリット・ユルスナール / 破滅の種子 ジェラルド・カーシュ / ロンジュモーの囚人たち レオン・ブロワ / シャングリラ 張系国 / 東洋趣味(シノワズリ) ヘレン・マクロイ / 昔の借りを返す話 シュテファン・ツヴァイク / バイオリンの声の少女 ジュール・シュベルヴィエル / 私はあなたと暮らしているけれど、あなたはそれを知らない キャロル・エムシュウィラー / いっぷう変わった人々 レーナ・クルーン / 連瑣 蒲松齢 / トーランド家の長老 ヒュー・ウェルボール / 十五人の殺人者たち ベン・ヘクト / 石の葬式 バノス・カルネジス / 墓を愛した少年 フィッツ=ジェイムズ・オブライエン / 黄泉から 久生十蘭
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