池波正太郎/鬼平犯科帳 16
久しぶりの再読(多分10年以上ぶり)だけど、面白かった!
どの作品も「鬼平率いる火盗改が盗人を捕らえる」話なんだけど、そこに至るまでの展開は毎回工夫が凝らされていて新鮮。
そして文章は飄々としていて読みやすかった。
収録されている5篇の中で一番好きだったのは冒頭の「影法師」。
火盗改の同心・木村忠吾がある盗人に昔騙された仲間だと勘違いされる話。
展開はシリアスなのに、全体的にはコントみたいな可笑しみがあって楽しかった。
ラストのオチも効いていた。
あと最後の「霜夜」もよかった。
若いころ出奔して以来20年以上音信がなかった年下の友人を偶然見かけた平蔵。声をかけられぬまま尾行していくと…。
平蔵の若い日の思い出がかなり詳しく語られていて興味深い。
この話も「影法師」とは違った意味でラストが印象的だった。
ちなみに16巻を読んだのには特別な意味はなく、「読みたいな~」と思って部屋の中を探したら一番先に見つかったから。
文庫を買って読んで捨ててはいないはずなのに、バラバラに仕舞いこんであるらしくなかなか見つからない。
時間があるときに探そうっと。
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