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2014/12/27

梶よう子/ことり屋おけい探鳥双紙

ことり屋おけい探鳥双紙

3年前に懇意にしている旗本からの依頼で幻の鳥を探す旅に出た夫・羽吉の留守を守って一人「ことり屋」を続けるおけい。
一日千秋の思いで羽吉を待つおけいの想いとその周囲で起こる事件を描いた連作短編集。

しっとりとした雰囲気でとてもいい作品だった。
旅に出たまま帰らない羽吉を待ち焦がれるおけいの気持ちが随所に描かれているけど、うるさく感じない程度に抑制が効いているのがよかった。
またおけいを気にかける戯作者・馬琴や八丁堀同心・永瀬とその娘・結衣との交流も丁寧に描かれていて物語に奥行きを与えていた。

そして何より鳥たちについての丁寧で愛情溢れる描写がとてもよかった。
今のように色々な動物を手軽に手に入れることの出来なかった江戸の人たちにとって小さな鳥は今以上に人に愛されていたんだろうな。
珍しい植物や鳥、獣を集めた「花鳥茶屋」というのも興味深い。

ただ、ラストはちょっと強引だったような。
ここまで引っ張ったわりにあっけないな、という印象だったのがちょっと残念。
登場人物はみんな魅力的なので続きが読みたいけど、このラストだと難しいのかな。

<収録作品>
かごのとり / まよいどり / 魂迎えの鳥 / 闇夜の白鳥 / 椋鳥の親子 / 五位の光 / うそぶき

表紙のイラストも素敵だった。
この方かな?→ http://pine.chu.jp/pine/

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