« 梶よう子/柿のへた 御薬園同心 水上草介 | トップページ | 西條奈加/まるまるの毬 »

2014/12/08

杉本章子/精姫様一条 お狂言師歌吉うきよ暦

精姫様一条 お狂言師歌吉うきよ暦 (講談社文庫)

宮家から将軍家の養女になった姫の嫁ぎ先を巡るお家騒動の顛末を描いた長編時代小説。

文章は読みやすいし雰囲気は悪くないんだけど登場人物が多くて人間関係が煩雑すぎる。
もうちょっと登場人物を絞って、さらに視点をある程度定めて欲しかった。

あと、タイトルロールなのに精姫様自身はほとんど登場しないのも残念。
逆に婿候補の某藩の若殿はある程度ページを割いて出てくるものの、こちらは中途半端な感じで退場してしまって消化不良気味。

この騒動によって起きた殺しの下手人を探るお狂言師の歌吉と小人目付の日向の、お互いに想いあっているのにお役目柄近づけないという距離感の描写がよかった。
また、反対派で輿入れを邪魔しようとする藩の目付を、本来は敵対する立場の日向が助けるあたりは意外性があって面白かった。

あと、登場人物が使う江戸言葉が綺麗なのが好印象。

しかし、奉行所とかが以前盗賊だった人間を改心させて手下として使うとかはよく見るけど(鬼平とかね)、ごく一般の町人を幕府の役人が手駒として使うってことって本当にあるの?
しかも歌吉なんてまだ若い女性なのに、けっこう危険な役回りもさせられてたりして。
あまり聞かない設定なのでそのあたりがちょっと気になった。

|

« 梶よう子/柿のへた 御薬園同心 水上草介 | トップページ | 西條奈加/まるまるの毬 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

読了本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29699/60838097

この記事へのトラックバック一覧です: 杉本章子/精姫様一条 お狂言師歌吉うきよ暦:

« 梶よう子/柿のへた 御薬園同心 水上草介 | トップページ | 西條奈加/まるまるの毬 »