海堂尊/ケルベロスの肖像
【注意!】
以下、思いっきりネタバレです!
バチスタシリーズ最終話。
つまらなくはなかったけど、シリーズ最終話的なカタルシスはなかった。
起こってることの割りに反応が淡々とし過ぎてる感じ。
脅迫状が届いてるのに、暢気に公開シンポジウムなんて企画してるとかあり得ないと思うけど。
そもそも、脅迫状が届いたことを相談する先が警察じゃなくて厚労省ってのがよく判らない。
更にその厚労省がまた病院(ってか田口に)にそれを戻す。
じゃあ、田口が何か対策取るのかと思ったら、民間の、しかも警備専門でもない人に依頼して結局断られてそのまんまってどういうことなの?
最後に彦根が最悪の事態は防いでくれたからいいようなものの、何か起こるかもしれないことを隠したまま何の対策もせずに大勢の一般人を入れておいて、被害者でも出たらどうしたんだよ、って話だよね。
しかもその大勢の一般客の前で警察も犯人を擁護するような行動を取るとか。
更に出来たばかりの施設が爆発して焼け落ちるとか。
そんな大事件があったら、いくら警察が事実を隠蔽しようとしたって「人の口に戸は立てられない」んじゃないの?
なんかもう、話の内容がアバウトすぎてなんだかなーって感じだったな。
最終話にしては白鳥の影が薄すぎるのも気になった。
(いきなり天馬がキーパーソンになってるし!)
そして何よりシリーズ全部読んで、覚えてないとよくわからない展開がね。
シリーズとはそういうものなのかもしれないけどさ。
最後、明るい雰囲気で終わったのは良かったけど、あの状況で明るくいられることになんか違和感が残るな。
病院には物語に絡まないたくさんの人がいるだろうに…。
他にも謎が残りまくっているので(小百合が死んだのかどうかも不明とか)、多分続きが出るような気がする!
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 田牧大和 / 泣き菩薩(2015.07.24)
- 山本兼一 / 黄金の太刀 刀剣商ちょうじ屋光三郎(2015.07.23)
- 田牧大和 / 春疾風 続・三悪人(2015.07.22)
- 田牧大和 / とんずら屋弥生請負帖(2015.07.21)
- 里見蘭 / 暗殺者ソラ: 大神兄弟探偵社(2015.07.19)
「読書感想文」カテゴリの記事
- 海堂尊/ケルベロスの肖像(2015.01.10)
- 隆慶一郎/柳生非情剣(2014.07.27)
- 森炎/あなたが裁く! 「罪と罰」」から「1Q84」まで 名作で学ぶ裁判(2014.07.13)
- 門井慶喜/ホテル・コンシェルジュ(2014.06.20)
- 神護かずみ/石燕夜行 輪入道の巻(2014.02.25)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント