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2015/03/05

マーティン・ケンプ パスカル・コット/美しき姫君 発見されたダ・ヴィンチの真作

'98年に忽然とその姿を表した一枚の絵。
「美しき姫君」と名付けられたその絵の作者を特定すべく美術的、および科学的な検証を実施した結果をまとめた本。

翻訳本、しかも小説でもないのに読みやすかった。
この本の中では「作者はダ・ヴィンチ」と結論づけているけど、まだ確定はしていないみたい。
確かに科学的な検証もそういう結果が出ているみたいなので「そうなのかな」とも思うけど、それ以上に著者が読者をそういう方向に誘導しようという意図が強すぎてなんか胡散臭い印象が拭えないのが残念。
科学的な検証のはずなのにちょいちょい主観的な表現が入るので、なんか怪しいレポートを読んでいる気分になってしまう。
そういう意味では面白かったといえるかも。

表紙や口絵を始め、検証結果にも画像がふんだんに使われていて、見応えあり。
(正直詳しい内容はよく判らなかったけど(汗))
絵画の年代や作者を特定する最先端の方法についてかなり詳細かつ分かりやすい説明がたくさん載っているので、そういった部分も興味深かった。

この絵自体は(作者が誰であっても)すごく素敵だなと思う。好きなタイプの作品。
機会があったらぜひ見てみたいな。

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