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2015/05/26

西條奈加/六花落々(りっかふるふる)

六花落々

知識を得ることに何よりも心惹かれる質でありながら下級武士という身分によって学問を諦めていた尚七は、ある日偶然藩の重臣である忠常と言葉を交わす。
その出会いが尚七の運命の扉を押し開ける…。

実在の人物をモデルにした作品だけど歴史小説ほど重くなく読みやすかった。
ただ、偶然の出会いによってふいに拓けた新しい環境と家族や周囲の人々との交わりを中心に描かれる前半に対して、(史実だから仕方ないんだろうけど)世の中の動きが中心だった後半はちょっとテーマが拡散してしまった印象なのが残念。
せめて家族の話は最後まで書いて欲しかったな。

作品の紹介文では「尚七と忠常の出会いの話」みたいになってるけど、個人的には尚七が仕えることになる古河藩主・土井利位が好きだったなあ。
特に後半尚七が暇乞いを申し出るシーンの利位のセリフは泣けた。

他の登場人物もみんな強く心優しいのが西條さんらしい。

ちなみにタイトルの「六花(りっか)」は「雪」の異称とのこと。

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