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2015/06/10

野口卓 / ご隠居さん

ご隠居さん (文春文庫)

腕がよく、また話も面白いのであちこちに贔屓の家を持つ流しの鏡磨きの老人・梟助(きょうすけ)が主人公。
最初のうちは事件が起こるわけでもなく得意先の相手から求められたテーマに沿った小咄や落語などを梟助じいさんが淡々と語るというちょっと不思議な内容。
ずっとこのまま行くのかな?と思ったら次第に話が大掛かりに。
このまま梟助じいさんの正体は明かさずに終わるのか(そして続編が?)と思っていたら、最後はひょんなことからじいさんの劇的な半生が回想されるというなかなか変わった展開の時代物だった。

出入りの職人に丁寧に接する贔屓客の家族と、どんなに大事にされても自分の分をわきまえて一歩引いた対応をし相手の家の内情は「見ざる言わざる聞かざる」を徹底する梟助じいさんの関係が気持ちよかった。
まあ、それも「生活がかかってないから」という部分はあるのかなあ。

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