田牧大和 / とんずら屋弥生請負帖
表では尋常な商売を営みつつ、裏ではよんどころない事情がある人間を密かに逃がす「とんずら屋」の顔を持つ船宿「松波屋」。
そこで女であることを隠し「弥吉」として猪牙舟の船頭として働く弥生には、実は更に重大な出生の秘密があった。
弥生の出生の秘密とそれを巡る駆け引き、それに「とんずら屋」の仕事をうまく絡めた内容。
複雑な筋書きで、特に最後のほうは展開が早すぎてちょっと置いてきぼりになった気分だったけど、全体としては面白かった。
後半の弥生を中心にした話も面白かったけど、前半の「駆込」「往還」の雰囲気が好きだった。
もう少しこうした「とんずら屋」本来の仕事の話を読みたかったな。
しかし、18の娘が男のふりするってなかなか難しいような気がするんだけど…。
そして弥生の面倒くさい性格…だからこそ物語として面白いんだろうけど(笑)
<収録作品>
船宿-始(はじまり) / 松岡-駆込 / 鐘ヶ淵-往還(ゆきかえり) / 箱根-夜逃 / 浅草-出戻 / 御蔵傍-奪還 / 高輪- 木戸破(きどやぶり)
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