« 山本兼一 / 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎 | トップページ | 田牧大和 / 三悪人 »

2015/07/15

田牧大和 / 甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

江戸で人気の菓子司「百瀬屋」を営んでいた父が急死したあと主に納まった叔父に店を追い出された晴太郎、幸次郎兄弟。
父の弟子であった茂吉の好意で店を譲ってもらい3人で始めた菓子店「藍千堂」を舞台にした連作短編集。

面白かった。
菓子作りの天才的な腕をもつけれど人付き合いが下手でお人好しの兄・晴太郎と、有能な実務家で店を支える弟・幸次郎、そんな2人のやり取りを傍らで見守る茂吉。
3人のバランスがとてもよかった。
出てくるお菓子の描写も丁寧でとても美味しそう♪

晴太郎のお人好しっぷりは読んでて時々イラッとするくらいだったんだけど、だからこそ幸次郎(を始めとした登場人物たち)は彼を放って置けないんだろうな。
兄弟の追い出した叔父との確執とその仲を取り持とうとする従姉妹のお糸の存在も物語に広がりを与えていた。

ラストの落としどころも絶妙で、この作品として一応の結末を見ながら先の展開を予感させる終わり方だった。
是非続きが読みたい作品。

各話の扉に使われている内容の季節に合わせた菊寿堂いせ辰さんの千代紙も可愛らしかった。

<収録作品>
四文の柏餅 / 氷柱姫 / 弥生のかの女 / 父の名と祝い菓子 / 迷子騒動 / 百代桜

|

« 山本兼一 / 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎 | トップページ | 田牧大和 / 三悪人 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

読了本」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29699/61954465

この記事へのトラックバック一覧です: 田牧大和 / 甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺:

« 山本兼一 / 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎 | トップページ | 田牧大和 / 三悪人 »